僕は、50才代半ば、もちろん戦争など知らない世代である。
戦争はもちろん反対である。しかし、現在80才以上の戦中派、戦争中に子供だったり、学生だったりした人も含め、よく戦争の悲惨さを話したがる。その話を聞くのが大嫌いである。なぜなら、被害者として語る人が多いからだ。アメリカ軍の爆撃にあった、広島・長崎に原爆を落とされた。そして、悲惨な目にあった。疎開はつらかった。火の海だった。・・・と。
それは、それで大変だったのはわかる。
でも、ちょっと待て、
終戦後、実際に戦争体験した人たちやその親の世代などその人たち同士で戦争の話はしなかったんだろうか?
そもそも、なぜ、戦争になったんだろうか?
国民はただ黙って従っただけなのか?
大本営の発表を斜めに読み聞いた人はいなかったんだろうか?
いわゆる戦争犯罪人として裁かれた人のみの責任でよかったのか?
自分自身を振り返り、国民にも責任があったとそれぞれが反省はしなかったのか?
「戦中教育は酷かった」「大本営発表は嘘ばっかりだった」ことを知っていたはず。
その事に対する反省は、なかったのか?
教科書は恐ろしい。マスコミの発表を信じてはいけない。
政治家は、あてにならない。本当に日本の事を考えている人を選挙で選ばなければならない。綺麗事に騙されてはいけない。
アメリカの言われるままでよかったのか?
もろもろの反省を誰もしなかったんだろう。
そんなことより、戦後復興の為に自分さえよければいい。人なんてどうでもいいと思い戦後の復興を行ってきたのではないか?
今でも、第二次世界大戦を語る時、「戦争はいけない!二度と起こしてはいけない」と、語られるが、実際問題どうなってどうすると戦争になるんだろうか?誰のせいだったのか?
そして、それは、どうやって止めるのか。
まあ、根本的な問題として、実際誰が攻めてくるのか?わからないし実際起こってないし起こらない可能性も高い。
3月11日東日本大震災。これに関しては、当初のNHKの言い方の方が良かった。東北関東大震災。東日本といわれるとどうも東北だけの様な気がしてしまう。地震や津波の被害も関東にもあった。
さらに、原発人災の放射能の被害も関東にも広がっている。東日本大震災などと国が決めたせいでイメージがそうなって放射能のモニタリングも福島だけなのでは・・・。
この人災原発に関して、戦前教育、戦中の大本営発表と全く同じであった。
まさか、生きているうちに戦争体験をするなんて思わなかった。
戦後復興から、人の事を考えず公害等も気にせず成長してきた日本。そこに原子力発電という「おいしい」ものをアメリカから聞いた。・・・・・金になる!金にはなんでも飛びつく政治家中曽根が中心になって普及したときく。そこから、戦前、戦中と同じ洗脳教育が始まったのである。あの戦争と同じことをすれば良い。大人世代は戦中派だ。
戦争後、自分たち自身の反省なんてしない。それより、成長!贅沢!金持ち!をチラつかせれば、黙ってついてくる。親を騙せば子供なんてちょろいもの洗脳なんて簡単。戦前・戦中の教育やマスコミと何も変わらない。金をチラつかせればマスコミなんて付いてくる。そもそも、免許事業にしといたから文句言えないはず。
50年前から、その教育は着々と準備に入っていた。そして、「鉄腕アトム」が、始まった。その「鉄腕アトム」を子供に見せる為に親はTVを買おうとわき目も振らず必死で働く。次から次へと出てくる電化製品に住宅に・・必死で働く。
原子力で動き悪い奴らを倒す。しかも、妹はウランちゃん。僕らはそのTVアニメをみながら育った。
電化製品が増えれば、エネルギーが必要!電気が必要!とどんどん原子力発電の重要性が語られる。
しかし、日本は核を持たない国だ。「平和」を第一に掲げる日本は、核兵器を作らず、核を平和利用に使う。爆弾を作るわけではないので被害はない安全だ。核兵器作るなんてアメリカ以外は許さない!!核は日本の様に発電に使え!人を殺す道具にはしない日本は偉いんだ!そのような空気だったと思う。
原子の火が日本に来た!と、いうイベントの模様が教科書にも載っていたような記憶がある。
子供心に日本は凄いんだな!と、思っているうちに新幹線は走り、高速道路ができみるみるうちに東京はあの鉄腕アトムの未来の世界になっていく。
そして、僕らの成長と共に原発は作られ続けてきた。
日本は凄い国なんだ!世界一の経済力もあり、親から聞いていた悲惨な戦後からこれだけのものを築いたんだ!小さな島国の日本。
そう思っていた。
もちろん、これまでもチェルノブイリ事故があり、その時も大丈夫か?と不安に思ったが、なんといってもここは日本。ソ連などという社会主義の隠蔽国とは違う。
「嫌だね・・・遅れている国は・・」とすら思った。
しかし、六ヶ所村とかは違う、すでに映画『チャイナシンドローム』もあり、何かあったら「やばい」のではくらいの認識はあった。時折、原発事故が報道されるが、結果的には「抑えたので心配ない」といとも簡単に解決している。放射能が漏れてもほんのご近所で、濃度も問題ないとの薄い報道を信じていた。新潟の地震で一時は大変な状況になったかもしれないが、遠かったのと都心の揺れは大きくなかったので対岸の火事的に思ってしまい不安は、いつのまにか日常生活の流れに紛れ消えていった。
そして、震災後。 日本最強伝説は見事に崩れ去った。海や空気中に高濃度の放射能まきちらし世界から見捨てられ、ソ連の隠蔽体質を非難しまくったのにそれ以上の隠蔽体質の日本。
原子力を使いこなせる日本人は誰一人いなかった。もしかすると世界にもいないかもしれない。
この緊急事態をスマートにかっこよく解決をしようとする政治家もいない。
むしろ、無能な首相がこの震災を地位の延命に利用し『ラッキー!!』と考えパフォーマンスを繰り返す。この期に及んでも「バカ」「迷惑」と国民に思われている事に気付かない。まだ、一発逆転を狙ってる。
さらに、相変わらず、戦中と同じように国民を騙そうとする知ったかぶりの教授と称する人間だらけだということもわかった。反対派の意見は取り入れようとせず、御用学者を鵜呑みにする大本営発表は変わらないままだった。
僕は、日本が好きだった。
日本人であることに誇りを持っていた。
どんなに苦しいことがあっても、日本人であることが救いでもあった。
しかし、今、心はズタズタになってしまった。
特に、首都圏で生活している人は、顔には出さなくても哀しい思いをしているに違いない。
四季それぞれに美しく自然豊かな国日本。世界のどこにもない美味で華やかな食文化を持つ国日本。それを、次の世代に残したかった。
原発人災は人の命を犠牲にしながら、復興を目指すことになる。何の罪もない子供たちが犠牲のなる可能性が高い。まさか、あの戦争体験を自分がすることになるとは、思わなかった。
その為にも、一刻も早く隠蔽体質をやめ、本当の嘘のない世界を作ることが必要である。
金や経済、成長、贅沢という国が撒く餌に騙されずに、嘘を見抜いて、自分自身を見つめ次の世代の為の精神的なものも含めた復興を、ゆっくりと考え動いていきたいと思う。
その勉強もしなくてはいけないだろうし、大人同士は反省し嘘偽りのない正直な会話や議論を持ち、この先に進めていかねばならないと・・・・・・
そうすれば、心の経済は豊かになり、心の成長、心の贅沢を持ち、金も後から付いてくるような気がする。いつのまにか、心が豊かな世界一の日本にしなくてはならない。
地球上で一番心が豊かな国日本を作る為には、無意味な法律飛び越えるくらいの覚悟も必要かもしれない。
震災後 そんな新しい日本を目指してくれれば、
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