2011年7月19日火曜日

やまとなでしこ七変化ジャパン!

ぶったまげた。本当に奇跡は起こってしまう。
運も味方につけないと優勝はできない。
それは、審判のあやしげな判定であったり、相手の信じられないようなミスであったり。
しかし、それを成し遂げた「なでしこジャパン」は凄かった。


今回は、ニュージーランド戦から、全部見た。
おかげで、寝不足の連日。先週は、寝不足で休日を一日寝て過ごしてしまったほどである。
それにしても、報道とは、恐ろしい。
ニュージーランド戦。この相手はかなり格下だったが、苦戦した。
パスミスはするし、ボールに固まるし、本当に小学生のサッカーを見ているようだった。
最後までそうであったが、男子と違いゴールした時に思わずアナウンサーや解説者から出る言葉


「はいったぁ~~~~~!!!」


決して、


「ゴ~~~~~~~ル!!!!」ではない


確かにニュージーランドでのゴールは相手のゴールキーパーが前に出たところへのふわりと浮いたループシュート。まさに「はいったぁ~~~」なのである。


そして、次にメキシコ戦。メキシコも「日本は格上なので、いろいろと学びたい」といっていたようにかなり弱かった。
それこそ、本当に小学生のサッカーだった。さすがにそんな相手は木っ端みじんに4-0で勝った。
ただ、小学生の低学年と高学年の差だった。
なでしこも、ニュージーランドとメキシコと同様に動きはちぐはぐだった。
ミスだらけ、ただ、ミスが相手の方が多かった。ただそれだけだった。
しかし、世界ランクで日本は4位だった。
この実力で4位というのは不思議に思った。世界ランキングってなんだ?


それは、解説者の大竹さんも言っていた。
「アメリカ・ドイツ・ブラジルの世界ランキング3位までは、レベルが違います。4位から10位はすぐに変わります。4位といのはあまり関係有りません。」


しかし、早々と予選突破は決めた。
あとは、1位突破か2位になるのか?
それによって、決勝トーナメントの相手が決まる。
ドイツかフランスか、ドイツはなんといっても2位のレベルが違うチーム。
その為には、できれば一位通過をして、決勝トーナメントでやはり2位通過するであろうフランスと当たった方が可能性がある。その為には、大事なイングランド戦。勝たねば・・・・。


その間に他の国の試合もみた。
ブラジルは凄かった。国の伝統とは恐ろしい。女子も男子もない。南米の個人技、速さを兼ねそろえていた。これは半端ではなかった。さらに、フランスも凄かった。女版ジダンという選手もいて確かに勢いがあった。ドイツよりフランスの方が強敵なのではと思ったほどだ。
しかし、どの国にも弱点があった。キーパーを中心にした守備が弱かった。
その中でもキーパーの動きが微妙なチームだらけだった。
キーパーの基本。
前に飛び出たら絶対触れ!キーパーのクリアは外へ出せ!動きすぎるな!
しかし、前にでてパンチングできずに無人のゴールに入れられたり、クリアを思わず相手にパスしてみたり、動きが中途半端でその隙をつかれたり、ディフェンスもクリアを外に出す鉄則が、まるでセンタリングのように自陣の反対側に蹴り出そうとしたり・・・・。
やはり、解説の早野さんもその様子を見て、「びっくりしますね!」と半ばあきらめの解説をしていた。男子サッカーではめったにないが、味方がキーパーパスをするたびに緊張する。相手が突進してボールを奪ってゴール。キーパーパスをカットしてゴールなどもかなりあった。
予選の最初の2戦はそのような相手と戦った日本。すっかり、日本も相手チームのペースになってしまっていた。日本もキーパーとディフェンスとの間がうまくいってなく何度もピンチを迎えた。
さらに、チャンスがあるのに最初のシュート以来、枠にもいかない永里。大きい大会だと必ずなぜかゴールに嫌われるFWがいる。なにをやってもダメ。最後にPKも一人抑えられてしまった。
しかし、なでしこのFWのエースには変わらなかった。

優勝してどの番組も突然の盛り上がりだが、あまり触れない試合がある。
『優勝までの軌跡』と見だしに出しながら、触れないNHKにも驚いた。
それは、予選最終戦のイングランド戦である。
ランクとしては下のイングランド。やはり、身長が高いヨーロッパのチームである。
男子のイングランドと同様にきちっとしたサッカーをする。
ゆったりと構えつつ、ここぞという時には速度を上げて攻めてくる。
これまで格下小学生サッカーとの試合で、すっかり、日本も油断をしていた。
動きも酷かった。相手にパスをしたり、キーパーは中途半端だし・・・・・。
そこを、見事にイングランドにつかれてしまった。
無意味に前に出てきたキーパーの動きを見逃さなかった。
まるで、大人と子供のサッカー。センターライン付近からふわりと浮かせてそのままゴール。
ディフェンスとキーパーがなでしこの最大の弱点だった。
イングランド戦は見事に完敗だった。
選手たちも、かなり、堪えていたようだった。
しかし、予選は突破している。2位だったが・・・相手は、フランスかドイツ

予選でドイツも思いのほか苦戦していた。
意外と弱いか?フランスの方が強いのでは?と
最終予選のフランス対ドイツ
しかし、ここでドイツの本領発揮!!
あの女ジダン率いるフランスチームを4-2で打ちのめした。
フランスも粘って2点を返したが・・・・。両チームとも強い事はわかっていた。
現地解説の川上さんも「できれば・・フランスとやりたい・・・」と、イングランド戦後、つぶやいていたが・・
そのドイツと決勝の一回戦で顔を合わすことになった。

イングランド戦のなでしこの試合を見ていれば、TV局も触れたくなくなったようで、ほとんど取り上げなくなった。BS-NHKも同時進行していた「コパアメリカ」に重きを置いているように感じられた。
「相手はドイツですが、これまでのパスでつなぐなでしこサッカーなら、可能性もあります。」と、弱気なコメントなどが出ていたくらいである。

そして、運命のドイツ戦。

この日のなでしこは違っていた。
この試合前に震災のビデオを見てから試合に向かったと聞いた。
ただ、それだけではないはずである。
かなり、厳しい指示があったと思われた。
選手それぞれの表情も違っていた。ディフェンスもこれまでとは全く違う動きになっていた。
キーパーもちょろちょろ動き回るのではなくやや不安は残してはいたがどっしりと構えていた。さらに、前半でエース永里を下げた。その代わりに入った丸山が決勝点を挙げた。

それまでの小学生サッカーのなでしこが、高校生サッカーに変貌したのである。
いったい、イングランド戦とドイツ戦のあいだに何があったんだろうか?
監督もどうやらただものではないことがわかった。

その後、スウェーデン戦ではFWに川澄を先発で使ったり、
しかし、スウェーデンは小学校高学年サッカーだった。
そうキーパーのレベルが低すぎた。今や高校サッカーのなでしこの相手ではなかった。

そして、大会屈指のGKソロ。そして、長身FWワンバック。
小学生レベルだったディフェンスとキーパーその活躍での勝利!
すっかり、苦戦をもろともしない大人のサッカーになった。
イングランド戦の「なでしこ」とアメリカ戦の「なでしこ」
まさに、

『やまとなでしこ七変化』

ドイツはそれまでの日本をみていて、まさか負けるとは思わなかっただろう!!
なにはともあれ
世界一!おめでとう!!!見ていた僕らも最高の気分!ありがとう!!!

で、
今後のなでしこジャパン。ドイツに勝って急に盛り上がったマスコミ。
急な盛り上がりは下がるのも早い。
再来週にはすっかり忘れてしまうのでは・・・・・・。
ひっぱるには、ひとつ。
帰国するなでしこをTVでみたが、「ん?」メイクしてる人が何人か。
え?永里?、あれ誰?この可愛い人。
明日、各局のニュースに出るだろうけど、
これまた
『やまとなでしこ七変化』かな?
その話題で、オリンピック予選までとりあえず引っ張ろう!!!
個人的には、実は大活躍した鮫島彩!3月まで福島原発にいた事ばかり注目されるけど、サイドバックで危機を封じダッシュで攻撃参加。得点に結びついたロングパスなども数多く出していた。まさに、なでしこの長友だ!今回の試合前のインタビューとっても綺麗だった。ボストンに行ってしまうが見た目も実力も今後のなでしこの要になると思うけど・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿