確かに、原爆やチェルノブイリで多くの方が被爆し亡くなった。
その後も、放射能が原因で白血病や癌、死産、奇形など多くの被害を受けている方がいる。
原因が放射能によるものか?の論議は、あれから66年たった今も裁判が行われいる。
当時、20歳だとすると86歳になっている
その人たちの66年の人生は苦痛以外の何ものもないだろう。
そのことは、誰もが把握している。もう、そんなことは起こってはいけないはずだった。
が、起こってしまっている。前にも書いたが、原爆の被曝者たちの思いをちゃんと聞くことができなかった。それに関しては、何もしていなかった事を反省しているつもりだ。
一昨日、終戦記念日ということで、果たして、原爆の本当の被曝者の声は正しく伝えられていたのか?実は、僕は前から戦争についての戦後教育での伝え方は正しかったのか、戦争のことを考えてみた。正しくなかったのではないかと思っていたが、今回の原発爆発で確信をもった。
「二度と戦争をしてはいけない。平和でなくてはいけない」
その為には、とにもかくにも、戦争の悲惨さを伝えなくてはいけない。
東京大空襲で逃げまどった。疎開をして家族が離ればなれになった。
原爆を落とされて、被曝して、子供や孫の代まで被害を受けている。
そう、我々は、いつのまにか戦争の被害者となっていた。
果たしてそうなんだろうか?
あの戦争は、日本は加害者だったはず。
世界から、原油を止められたり、簡単に言うといじめられ、どうしようもないからキレてハワイの真珠湾を闇討ちにし多くのハワイの人を含め虐殺したのが始まりだ。
最近、実は戦争を回避することができたとか、政治力でなんとかなったというような話がちらほら出始めているが、相変わらず、その点はあまり触れることはない。
時代が違うと言われるかもしれないが、たった66年前のことである。
現在、こんなに世界から食料をはじめとして包囲されている北朝鮮ですら、我慢している。
当時の日本は今の北朝鮮状態だったのではないか?
でも、我慢できずに闇討をした。
今だったら例えば北朝鮮がキレて佐世保あたりを闇討ちしてきたら、我々は、とことん北朝鮮をぶっ潰すだろう。だって、北朝鮮が悪いんだから・・・・・・
そう考えると、あの戦争のきっかけは日本のせいだ!と、世界は思っているだろう。
今思えば、戦争の悲惨さを語るのは、実際戦争に行ってない人が語ることが多い。
実際に戦争に行っていない我欲世代が伝えていたのである。
この我欲世代、実は東電の株主総会である株主が言っていたことだ。音だけしか聞けず、しかも電波状態の悪い中で聞いていたので、完全には聞き取れなかったが、その人が言うのは、東電の体質について力説していた。「昔の東電はこんな酷い会社じゃなかった。いつから、こんな金欲主義の会社になってしまったのか。自分が思うに、それは、戦中世代が引退し、我欲世代が実権を握ってからおかしくなった。戦中世代は我慢を知っていた。そして国民の為に電気を作るんだという意欲があった。本当の戦争での悲惨さを知っているからだ。それに引き換え、戦場に行く前に終戦になり、実際、戦争に行かないで済んだ世代。戦後直後の混乱で、生きるために自分の欲をむき出しにして、自分さえ良ければ、何をやっても金を稼ぐ。他はどうでもよいというポリシーを持った我欲世代。その世代が東電をダメにした・・・・」と。
正しい。
確かに戦中世代がいなくなり、日本はおかしくなった。
そういえば、ほかの人はどうかしらないが、僕(53歳)も、子供の頃戦争の話は聞いた。特に親から悲惨なことを山ほど聞いた。そして、最後の締めは得意顔で「もう、二度と戦争はいけない。あんな経験をお前たちにさせてはいけない。」で結ばれる。
しかし、戦争行ってないじゃん。空襲で逃げただけじゃん。たまたま、狙われなくて生きているだけじゃん。戦争やめるために何かしたのか?むしろ、反体制の人をみつけたらチクっていたのでは?きっと、生きるためには仕方がないと言うんだろう。
ある日、祖父母の家で写真を見つけた。
それは、とてつもない写真だった。
戦場で、敵の兵士の生首を持って写真に写っている祖父と思われる人。
祖父は優しいが頑固ジジイだった。子供としては怖かったが、聞いてみたかった。
写真の話。
無言だった。何も語らなかった。そういえば、祖父から戦争の話を聞いたことはなかった。
語りたいとも思ってなかったのではないか。
今生きていたら、本当の戦争・戦場のことを聞いてみたかった。
南京大虐殺はなかったことにしようとしてた日本政府。
南京だかどこだかはわからないが、敵の兵士を殺して首を切って持って写真に写るってどんなことだったんだろうか?どういうつもりだったんだろうか?今となっては、もうわからない。
それが、戦争なのである。
そのきっかけはトラトラトラだった。
日本は加害者なのだ、犯罪者なのだ。だから、東京裁判で死刑を宣告されたのだ。
戦争に負けたから、裁判を受けたのではない。加害者だったからである。
むしろ、被害者は日本以外だったのだ。
その事実に目をつぶり、被害者意識を戦後教育で植え付けていった。
好都合だったのは、世界で唯一,核爆弾を落とされた国だったことである。
しかも、その威力は想像を絶するものがあった。
火傷や傷害で亡くなる人だけでなく、放射能という死の灰を降らせ、
それにより亡くなった方が大勢いた。さらに放射能は次の世代にも影響を与えた。
親と同じ病気で亡くなったり、白血病になったり、癌になったり、奇形児が生まれたり
その想像もつかないダメージを与えられた。
それは、落とした側にも、想定以上の威力で、軍人ではない女・子供も数多く犠牲になったことを悔いる人まで現れた。
これは、被害者意識を植えつけるのにこんなにいいものはない。
アメリカにひどい目にあわされた。
原子力爆弾は放射能という目に見えず、その場にいる人だけではなく、次の世代も死んでしまう恐ろしい物質をまき散らす。放射能は死の灰を広くまき散らす。風で運ばれて灰を降らせ、遠くの人も殺してしまう恐ろしいもの・・・それが、放射能だ!
そんな爆弾を落とされた被害者だ。
その爆弾を落とされた原爆ドームを残し、放射能の恐ろしさは、写真で残し、語り伝えて原爆の日を制定して悲惨さを伝える。その日が近づくと週刊誌のグラビアで悲惨な写真を載せて恐怖をさらに煽っていった。
もちろん、二度と人を殺すための兵器として放射能を使うことは断じて許されるものではないが。
しかし、この国は、戦争の真実を隠すため、戦後教育で被害者意識を植え付けるために、原爆を放射能を利用したのだ。
放射能は恐ろしい。直接触れた人だけでなく、後から、癌になり白血病になり、子供は産めなくなり、産んでも奇形児になったり、死産になることある。と、伝えられていった。
そのせいでどれだけ広島や長崎の人が差別を受け苦しい思いをしてきたか。
被害者意識を高めるには、放射能の恐ろしさを植え付けるのが一番だった。
その為には、放射能を浴びた人が健康でいては困るのだ。苦しんでもらわないといけなかったと考えてしまう。
なぜなら、66年前、被害者意識が前提でなければ、もっと、放射能治療を真剣にやっていたはずだ。戦後まもなく迎えた経済成長時代に多くの予算を放射線治療に当てて研究をしていれば、日本の頭脳をもっていれば、かなり違っていたはずだ。
こういっては、不謹慎であるが、目の前に世界初の被曝者たちがいたので、細かい追跡調査をしてありとあらゆる方法と頭脳を集結すれば放射能なんて平気!な時代になっていたのではないか。
今、関東を含む東日本ほとんどに死の灰が降った。
この放射能に対して、特に子供を持つ親はヒステリックなくらい問題にしている。
さらに、若い世代も未来を失ったように暗い顔をしている。
もう、結婚もできない。子供も産めない。明るい未来などない・・・・。
公でも大騒ぎをしているお母さんたちがいっぱいいるのに
プライベートでは、かなりなものだろう
「この子が大人になって癌や白血病になってしまい『お母さん、なんで避難させてくれなかったの?』と言われたら・・・・・」と泣いて語るどうしても避難できなかった福島のお母さん。
その気持ちを考えたら・・・僕ら関東の人間も他人事ではない。
近い将来、身内の子供たちに何かが起こったら・・・・。
ちょっと、待てよ。確かに今現在、医学は進んでいる。
ただ、もちろん放射能をいきなり消すことはできない。
しかし、TVにでてきた女医さんが言っていた。
「原因を取り除くことはできませんが、放射能の影響によって『癌』だとわかれば、『癌』を取り除けば大丈夫です。病気を発症すればそれを治療することができます。」
たしかにそうだ。染色体を壊すが、染色体は自然治癒する。ただ、その中でごくごく稀に治癒を失敗することもある。その際は、影響があるかもしれない。
それより、煙草や酒、それ以上に現在はストレスによる『癌』などの発症の方がはるかに高い。
そのようにいう医学者が、世界にいる。
今回の人災のせいで急ピッチに研究は進んでいる。内部被爆のセシウムを放出させる薬もある。
よりによって、そのドイツの薬は住友化学の関連会社が、扱っている。儲かってしょうがないだろう。ちなみに住友化学、そのトップは経団連の会長だ。原発を強硬に推進するわけだ。
終戦66年、開戦70周年。今回の原発事故から始まった放射能汚染。
戦争被害者意識を植え付けるために、放射能の恐怖を必要以上に言い続けてきたこの国
すべての国民を馬鹿にしてコントロールしようとしてきたこの国。
しかし、本当に無能だったのは、この国を治めてきた我欲世代の政治家やトップたち。そいつらが考えた偽りの国策のつけが回ってきたということだ。
今年、日本は生まれ変わらなくてはいけない時、いや、変えなくてはいけないのかもしれない。
しかし、現在も、低線量被曝の体に対する影響に関しては、本当のところ誰も分からない。それは、偽りの恐怖ということではなく、今回の事故による被爆の影響であるのかどうかも含めてわからないという事実があるということだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿